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被疑者04の神託 [松岡圭祐]

松岡圭祐先生の初期の傑作と言われている「煙」。
2000年に徳間書店から単行本で刊行された後、2001年には「伏魔殿」と改題されて徳間文庫から刊行、そして2009年に角川文庫から「煙」の完全版として、「被疑者04の神託」といタイトルで刊行されました。

舞台は愛知県生稲市の布施宮というところの諸肌祭り。
著者と同郷の私としてはこれが実在するお祭りを題材にしていることがすぐに分かりました。
本書のあとがきにも書いてありますが、著者の故郷である愛知県稲沢市の国府宮(こうのみや)神社で催されているはだか祭が元になっています。
まあ、私は同郷と言っても全く同じではなく、実際にはだか祭に参加したこともありませんが、地元のニュースでは毎年話題にあがっていて、昔々に耳慣れていた祭だったので、なんだか身近に感じてうれしかったですね。

毎年、地元からたった1人しか選ばれない厄落としの神=神人にタバコ屋の主人が選ばれた。
彼にはどうしても神人にならなければいけない理由があった。
神人を巡って明らかになっていく事実と二転三転するストーリー。
全体としては重々しい雰囲気で話が進んでいきます。
「千里眼」など他の作品と比べるとかなり地味な感じがする作品で、同じ作家の作品とは思えない作品ですが、題材となっているお祭りが身近に感じられたせいか、そこそこ面白かったです。
最初に読んだ時はまだ千里眼シリーズの余韻がかなり強く残っていた時期だったので、かなりの物足りなさは感じましたが、しばらくしたらまたじっくり読んでみようかと思っています。




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