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戦国覇王伝 [中里融司]

一時期、仮想戦記小説にハマっていたことがありました。
その頃から日本史、特に戦国武将時代が大好きになり、いろいろな仮想戦記小説を読みました。
もちろん、史実は概ね把握している上でのことですが。

戦国武将の中でも私が一番好きな武将、伊達政宗。
彼を主人公とした仮想戦記小説が「戦国覇王伝」です。
作家は中里融司先生。
作家であり、漫画原作者であり、戦史研究家でもありました。
2009年に52歳の若さでお亡くなりになりました。
作品には非常に多くの仮想戦記もの、時代小説があります。
また自他共に認めるロボット少女好きだったらしく、ライトノベル作品も多く出しています。

時は戦国時代。
天下を統一した豊臣秀吉が没し、今まさに関が原にて天下分け目の大戦が行われようとしていたところから物語は始まります。
天下の趨勢を北の大地より睨み、徳川家康にはつかず豊臣秀頼に付いた伊達政宗が、天下に向かっていきます。
関が原の戦いに勝利した東軍は勢いに乗じて大阪城に乗り込もうとするが、そこには毛利軍を従えた豊臣秀頼の姿が...
世間知らずの子供と思えた豊臣秀頼が実は全てを把握し、徳川家康相手に堂々と渡り合うことが出来る実に聡明な子供であった。

「戦国覇王伝」は学研歴史群像新書から刊行され、全10巻で完結しています。
徳川家康と豊臣秀頼・伊達政宗の連盟との間で、史実とは異なる戦いが進行していきます。
伊達政宗が主人公と言うだけで読む価値があるのに、天下統一に向けて大活躍するところが面白くて、新書ながらもかなり早いペースで読み終わったと思います。

仮想戦記ものはこれまでに非常に多くの作品が刊行されていますが、こういった長編で、しかもきっちり完結している作品はなかなか見かけません。
私の中では、仮想戦記ものとしてはこの作品が1位2位を争うものになっていますが、今後も何か良い作品を見つけたら読んでみたいと思っています。
ただ...こういった仮想戦記ものって新書版ばかりなんですよね~...


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アナザーフェイス [堂場瞬一]

「警視庁失踪課・高城賢吾」「刑事・鳴沢了」の著者、堂場瞬一先生が新たなシリーズとして書き下ろした「アナザーフェイス」。
ずいぶん前に購入はしていたのですが、つい最近やっと読み終えました。

元捜査一課で、警視庁刑事総務課に勤める主人公、大友鉄が元上司の計らいで特捜本部に投入され、再び事件の最前線で活躍します。
主人公の大友鉄は、妻を亡くし息子と二人暮らし。
育児との両立のために異動を志願して捜査一課から警視庁刑事総務課へ移りました。
仕事は毎日5時まで。
昼休みには朝刊に挟まれている近くのスーパーのチラシに目を通して夕食のメニューを考える。
刑事らしくない刑事が、仕事と、子供、昼間子供の面倒を見てくれる義母との間で苦悩しながら事件解決に取り組んでいきます。

堂場瞬一先生の作品は400ページから500ページくらいの作品が多いのですが、この作品も428ページあります。
いつも読み始めるのに躊躇するのですが、「アナザーフェイス」も読むまでに時間がかかりましたね。
でも読み始めたら2日でサクっと読めてしまいました。
読後感も良くて、この先の刑事らしくない刑事の活躍に期待してしまいます。
3月には2作目が刊行されるので今から非常に楽しみです。




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