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千里眼 美由紀の正体 [松岡圭祐]

好きな作家で、シリーズものの紹介ということでどうしてもこれが多くなってしまいますが...

千里眼新シリーズの第7弾となる「千里眼 美由紀の正体」。
この作品から上下巻の2冊セットになります。
上下巻合わせてもクラシックシリーズの1冊くらいの厚さなんですが、角川文庫の戦略でしょうかね?
それとも新シリーズは1冊300ページ弱にしようという著者の意図でしょうか?

記憶を失った女性が手にしていた国防機密の図面。
それを巧妙に掠め取った男に対して、美由紀は過剰な暴力を振るう。
その様子を分析した臨床心理士の嵯峨敏也は、彼女の暴力に一定の傾向があることに気づく。
時折フラッシュバックする風景の謎を解き明かすために現地に乗り込んだ美由紀が目にしたおぞましい情景とは...

次々と蘇る記憶の断片。
高校時代から防衛大学までの思い出はすべて偽りだったのか!?
突然現れた、あの男が告げた衝撃の真実とは?

これまでの作品でところどころに垣間見えていた岬美由紀の過去について語られる作品です。
読んだ時、正直ここまでの内容とは、と思いました。
颯爽としている岬美由紀の姿はこの作品では見られず、逃げ回り、過去の記憶に悩まされる美由紀の姿が描かれています。
上下巻に分かれていましたが、続きが気になって一気に読んでしまいましたね。
第6弾までの読後感の良さはありませんでしたが、これも岬美由紀という人物には必要なことだったのだろうと思います。


 

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