千里眼 キネシクス・アイ

2009年3月に単行本で刊行された千里眼新シリーズ第10弾、「千里眼　キネシクス・アイ」。
10周年記念となるこの作品は、著者自らが監督した映像版のDVDと新シリーズの新作となる書下ろしがセットになった作品です。
DVDは、新シリーズ第1弾「千里眼　The Start」、クラシックシリーズ第1弾「千里眼」のエピソードを中心にしたオリジナルストーリーとなっています。
「千里眼」を知らない人もこれを見てから最新作を読めば、より「千里眼」を理解出来るでしょう。

暴風とゲリラ豪雨に襲われる能登半島。
この災害はノン＝クオリアの無人ステルス機が放った降雨弾が原因だった！？
ひとり立ち向かう岬美由紀だが、何故かこの「機械」に全ての行動が読まれていまう．．．

美由紀の「千里眼」まで読み取る「機械」。
それは「キネシクス・アイ」と呼ばれるノン＝クオリアの最新技術だった！
ターゲットのどんな思考や感情も見逃さない「眼」が美由紀を追い詰めていく。
最強の降雨弾の最終標的は首都・東京。
陰謀に気づいた美由紀は止めることが出来るのか！？

最初、DVD付きの単行本を購入して読みました。
映像も含めてとても楽しめたのですが、約半年後、上下巻に分かれた文庫版が刊行されました。
何故？と思ったのですが、文庫版では加筆修正され、次回作に繋がるニュアンスを含んだものになっていました。
ええ、文庫版も購入したんです。
全く同じであれば購入しなかったと思うのですが、内容が少し変えられているということだったので、買ってしまいました。
つまり、ほぼ2回続けて読んだ形になりましたが、それでも面白かったですね。

この作品以降、新しいシリーズ「万能鑑定士Ｑの事件簿」が始まりました。
もう1年半くらい「千里眼」シリーズの新作は刊行されていません。
「万能鑑定士Ｑの事件簿」シリーズもかなり面白いのですが、「千里眼」も引き続きどんどん刊行して欲しいなと思っています。