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クラシックシリーズ トランス・オブ・ウォー [松岡圭祐]

千里眼「クラシックシリーズ」の第9弾、「トランス・オブ・ウォー」。
シリーズ最長らしいですね。
比較したことはありませんが、この作品は上巻411ページ、下巻416ページ、合計827ページの大作です。
ここまで分厚いと1冊では読むのが大変ですね。

イラクで日本人が人質にされた!
人質のPTSDを考慮した政府は岬美由紀を現地に派遣するが、武装勢力に囚われてしまう。
終わらない武力衝突の渦中で、美由紀は人を戦いの狂気に追いやる「トランス・オブ・ウォー」を解こうとするが、極悪のオムカッスル刑務所に送られてしまう。

独房で瀕死の状態にあった美由紀の前に、命を狙われたあの男が現れた。
一方、大統領選を間近に控えたホワイトハウスは、テロ組織との闇のつながりを隠すため、武装勢力の壊滅を画策していた。
米軍と武装勢力の狂気の戦闘をとめるため、美由紀は旧式のプロペラ機で、たった独り再び戦場へと飛び立つ。

この作品は、イラク問題がテーマです。
作品中、アメリカ大統領はジョーイ・ブッシュ、日本の総理大臣は小泉俊一郎として登場しています。
現実の問題と照らし合わせて読むと、かなり興味を持って読むことが出来ます。
この作品では、岬美由紀が最大の危機に遭遇します。
読んでいて、かなりハラハラしましたが、時間を忘れて読んでいました。
非常に面白いですね。
「千里眼」シリーズへの思い入れがあるので、実は全ての作品が面白いと思っているのですが...


 

TranceOfWar1.jpg TranceOfWar2.jpg

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ドミノ [恩田陸]

新規開拓をしようと手に取った「ドミノ」。
2001年7月に単行本で刊行され、2004年1月に角川文庫から刊行されました。
「発見!角川文庫2011」の対象作品です。
作家は恩田陸先生。
女性小説家で、この名前はペンネームのようです。

1億円の契約書を持つ締め切り直前のオフィス、下剤を盛られた子役、別れを画策する青年実業家、待ち合わせ場所に行き着けない老人、警察のOBたち、それに...

真夏の東京駅、28人の登場人物はそれぞれに、何かが起きるのを待っていた。
迫りくるタイムリミット、もつれあう人々、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが倒れていく!

登場人物が28人!
短い章毎に次々とストーリーが切り替わり、スピード感がすごいです。
あまりに切り替わりすぎて、多少読みにくかったものの、面白かったですね。
読後感も良かったです。
それぞれのストーリーが最後に絡み合う展開にハマりましたね。

この作家の作品は読むのが始めてですが、なかなか良さそうです。
他の作品も読んでみたくなりましたね。
今度、購入候補リストを更新する時に探してみたいと思います。




※こちらは単行本版です。

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夏と花火と私の死体 [乙一]

「ZOO 1」「ZOO 2」と同様に、「ナツイチ2011」で手に取った作品、「夏と花火と私の死体」。
作家は乙一先生です。
読むのはこれで3冊目ですね。

九歳の夏休み、少女は殺された。
あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく...
こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。
次々に訪れる危機。
彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?
死体をどこへ隠せばいいのか?

この作品は、デビュー作です。
1996年10月に刊行され、2000年に文庫化されています。
この作品の最大の特徴は、ストーリーの語り手が、物語の冒頭に殺された九歳の少女であること。
死体である「わたし」が物語を綴っていきます。
正直そんなの聞いたことも読んだこともなかったので、びっくりしましたね。
内容はプチ・ホラーという感じでしょうか。
幽霊とかそういうのではないのですが、ゾクっとする怖さがありました。

「ZOO 1」「ZOO 2」とこの作品で、この作家にかなり興味が出てきましたね。
まだ調べてはいませんが、今後読んでみたい候補として他の作品を調べてみたいと思いました。
気になる作品があればよいのですが...




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真夜中のマーチ [奥田英朗]

精神科医・伊良部シリーズの奥田英朗先生の作品、「真夜中のマーチ」。
「ナツイチ2011」で購入を決めた作品。
2003年10月に単行本で刊行され、2006年11月に文庫化された作品です。
結構古い作品ですが、キャンペーンでクローズアップされています。

自称青年実業家のヨコケンこと横山健司は、仕込んだパーティーで三田総一郎と出会う。
財閥の御曹司かと思いきや、単なる商社のダメ社員だったミタゾウとヨコケンは、わけありの現金強奪をもくろむが、謎の美女クロチェに邪魔されてしまう。
それぞれの思惑を抱えて手を組んだ3人は、美術詐欺のアガリ、10億円をターゲットに完全犯罪を目指す!

328ページの長編で、なかなか読みやすい内容でしたが...
作品としては伊良部シリーズを超えるものではなかったですね。
ネット書店でのレビューでは結構評価が高いのですが、個人的にはう~ん、という感じでした。
「ナツイチ2011」で取り上げられていなければ購入しなかったかなという作品です。
やっぱり伊良部シリーズのインパクトが強くて。
またこういったキャンペーンなどで取り上げられなければ、伊良部シリーズ以外は購入しないと思います。




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超能力者のいた夏 [寺本耕也]

裏表紙の紹介を読んで面白そうだなと思い購入しました。
2010年6月にメディアワークス文庫から刊行されています。
作家は寺本耕也先生。
デビューしたばかりだからか、Wikipediaは作られていません。
文庫の著者紹介には...

本業ガンマン。
現在は「Killing Floor」及び「L4D2」にて日夜ゾンビと交戦中。
人々の輝ける明日のため、子供たちの笑顔を守るため、誰かがやつを倒さねばっ!

.....まあ、あえてコメントはしません。

都内の高校で問題を起こし長野県の私立学園に転入した高校生、高那聡。
番長と呼ばれる小柄な少女・翼と出会い、成り行きで入った山奥の寮で彼を待っていたのは揃いも揃って役に立たない、不思議な能力を持つ寮生たちだった。
寮生たちの能力に翻弄されながらも高那は新たな生活をはじめるが、不吉な予言は彼が重傷を負うと告げ...

内容は青春小説といった感じでしょうか。
これもライトノベルですかね。
今ひとつ定義が理解出来ませんが...

347ページと適度な長さでしたが、なんだか少し分厚く感じました。
自宅読みで、読み終わるのに意外と時間がかかりましたね。
読後感は...「ない」という感じでしょうか。
ほとんど印象に残りませんでした。

この作家の作品はどうやらこの1作だけのようです。
次回作に期待してよいのかどうか、今のところ微妙な感じです。




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