SSブログ

蓬莱 [今野敏]

「安積班読本」というハルキ文庫から刊行されている作品の年表を見て、初めてシリーズ作品であることを知った「蓬莱」。
この作品、講談社文庫から刊行されていますが、作品中に安積警部補が登場する、れっきとした「安積班」シリーズになっています。
1994年7月に単行本、2年後の1996年8月には新書版、そしてその翌年1997年7月に講談社文庫から文庫化されました。

そのゲームには「日本」が封印されている!?
人気沸騰のゲームソフト「蓬莱」を開発したソフトハウスは、パソコン版に続きスーパーファミコン版を計画した。
しかし、恫喝し、力尽くでその発売を執拗に妨害する巨大な力が...
バーチャル・ゲームと伝奇世界がリアルに交錯する。

「安積班」シリーズ作品とはいえ、これは警察小説という感じではないですね。
どちらかというとミステリー小説です。
そしてゲームソフトの世界をフィーチャーしています。
この作品の刊行当時はリアルに反映されていますね。
「スーパーファミコン」というのが時代を感じさせます。
さすがにこの点は、今読むとかなり古く違和感を感じますね。
でもなかなか面白いテーマで、ポイントとして安積警部補も登場するので、面白さが増しています。

完全な警察小説ではない「安積班」シリーズ作品。
個人的にはシリーズのなかで最も好きな作品ですね。
安積警部補しか登場しないので、単独で読んでも面白いと思います。
まあ、今どきスーパーファミコン?というのが気になる方にはお薦めしませんが...




nice!(39)  コメント(0) 
共通テーマ:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。