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妙なる技の乙女たち [小川一水]

ずっと前から気になっていて、先日購入して読んでみた「妙なる技の乙女たち」。
作家は、岐阜県出身、愛知県在住のSF作家、小川一水先生です。
SF、ライトノベルを中心に執筆されているようです。
1975年生まれ、若いですね~。

時は近未来2050年。
赤道直下の宇宙産業都市リンガには、ひたむきに働く女の子たちがいた。
宇宙服のデザインに挑む女の子。
月と地球を結ぶ軌道エレベーターに乗務する女の子。
窮地に立たされても夢とスキルとプライドで乗り切る彼女たちのお仕事オムニバスストーリー。

作品は、410ページの中に、8つのショートストーリーがあります。
それぞれ主人公の女の子が違っていて、宇宙産業都市リンガという舞台のそれぞれの舞台で活躍する女の子を描いています。
1話ずつは平日の夜読むのに適当な長さで、結構読みやすかったですね。
内容としては...期待していたほどではなかったです。
もっとSFチックな内容を期待していたのですが、舞台がSFというだけでしたね。

この作家の作品は他にも読んでみたい作品があるのですが、なかなか手が出せません。
SF小説は当たり外れの差がかなり大きいと思っていて、この作家は今のところ微妙です。
「銀河英雄伝説」のように分かりやすく面白くて人気の作品があればよいのですが...




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神様のメモ帳 [杉井光]

完璧に「ライトノベル」というジャンルに分類されるものですが、本屋さんでなんとなく気になって、一応探偵もののようだったので購入しました。
電撃文庫から刊行されており、TVアニメ化もされている作品です。
作家は杉井光先生。
2006年にデビューした作家です。

「ただの探偵じゃない。ニート探偵だ。世界を検索し死者の言葉を見つけ出す。」

路地裏に吹き溜まるニートたちを統べる「ニート探偵」アリスはそう言った。

高校一年の冬に僕と同級生の彩夏を巻き込んだ怪事件、都市を蝕む凶悪ドラッグ「エンジェル・フィックス」。
すべての謎は、部屋にひきこもる少女探偵アリスの手によって解体されていく。
「真実はきみの平穏を破壊する可能性がある。それでも知りたいかい?」
僕の答えに、普段は不真面目なニートたちが事件解決へと動き出す!

ライトノベルっていうと、かなり若者向けというか何というか...
そんなイメージのみ先行していますね。
イラストもそういった層を意識したイラストになっていています。

この作品もそんなイメージがありますが、意外にストーリー部分はしっかりしてるなと感じました。
想像していた以上に面白かったですね。
自宅読みでしたが、結構なスピードでサクサクと読めました。
まあ、他のジャンルではほとんど見ない、独特な感じはありますが...

この作品はシリーズ作品です。
ライトノベルは結構シリーズ作品が多いですね。
ライトノベル作家自体がデビューから1作品で続編を書いていくということが多いらしいです。
既に何冊か購入済みで、既に4作目まで読み終わっています。

この作品、2011年9月にはもう8作目が刊行されるようです。
ライトノベルって結構刊行ペースが速いですね。
シリーズものが大好きな私にとっては非常に良いです。
完全に若い層向けですが、年齢を逆行して今ライトノベルにもハマりつつあります。
もちろん、これまで読んでいる作品や新しい作家・作品にも目を向けていますけどね。


2011年4月からの読書数。
現時点で185冊を超えました!
1日1冊以上読んでいる計算になりますね。
昨年以上のいいペースです。




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虚構の殺人者 東京ベイエリア分署 [今野敏]

今野敏先生の安積班シリーズ第2弾、「虚構の殺人者」。
文庫化されたのは第3弾のほうが先ですが、もともと新書版ではこの作品が第2弾として刊行されています。
何故だか分かりませんが、特にストーリー的に繋がっている訳でもなく、第2弾と第3弾は舞台や主要メンバーも同じなのでどちらが先でも良かったんでしょうか。

東京湾岸で乗用車の中からTV脚本家の絞殺死体が発見された。
現場に駆けつけた東京湾臨海署(ベイエリア分署)の刑事たちは、目撃証言から事件の早期解決を確信していた。
だが、即刻逮捕された暴力団員は黙秘を続け、被害者との関係に新たな謎が...

TVドラマ「ハンチョウ」では、登場人物が結構明るく元気に描かれています。
が、原作ではちょっと地味な印象がありますね。
この作品でも事件発覚から淡々とストーリーが展開していきます。
個人的には面白いとは思うのですが、最近の他の警察小説に比べると...
でも、シリーズとして既刊の全てを読むことが出来たのは、やっぱり何か惹きつけるものがあるからなんでしょうか。




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破弾 刑事・鳴沢了 [堂場瞬一]

「刑事・鳴沢了」シリーズの第2弾である「破弾」。
堂場瞬一先生のこのシリーズはどの作品も分厚く、そして、文庫なのに900円と高いです。
この作品も504ページというボリュームです。
いつも読み始めるのに躊躇してしまいますね。
読み始めると早いのですが。

故郷を捨てた男は、それでも刑事にしかなれなかった。
警視庁多摩署で現場に戻った了は、刑事部屋で倦厭され孤立する美女刑事とコンビを組む。
命じられたホームレス傷害事件に腐る二人だが、被害者の周囲にはなぜか公安の影が...
東京郊外の新興住宅地に潜む、過去の闇を暴けるのか?

一度刑事をやめた鳴沢了が警視庁で再び刑事になって最初の作品です。
珍しい展開です、というか初めての展開でしたね。
最初はなんだか少し違和感もありましたが、読み進めるうちに気にならなくなり、徐々に面白くなっていきました。
スーパーヒーロー的な刑事ではないので、爽快感のようなものはありませんが、人間臭い刑事の物語も面白いものです。

このシリーズはまだまだ読んでいない作品が多いです。
完結しているので最後まで読み続けたいと思っています。




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虚夢 [薬丸岳]

文庫化されるのを楽しみにしていた薬丸岳先生の3作目、「虚夢」。
これまでの2作と同様に講談社文庫から刊行されました。

通り魔事件によって娘の命は奪われた。
だが犯人は「心神喪失」状態であったとされ、罪に問われることはなかった。
心に大きな傷を負った男は妻とも別れてしまう。
そして事件から4年。
元妻から突然、「あの男」を街で見たと告げられる。
娘を殺めた男に近づこうとするが...

今回の作品も重いテーマでした。
こういった問題については、軽々しく意見を口にすることは出来ませんが、読みながら考えさせられる作品でしたね。
読後感は爽快というわけにはいきませんが、面白かったことは確かです。
次回作も早く文庫化されることを期待しています。




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