SSブログ

熱欲 刑事・鳴沢了 [堂場瞬一]

「刑事・鳴沢了」シリーズの第3弾は「熱欲」です。
2005年6月に刊行されています。
この中公文庫のシリーズ最大の特徴である分厚さは健在で、この作品も478ページあります。
見た目が分厚く見えるかどうかは、出版社にもよりますね。

掏摸や詐欺師を追うなんて俺の仕事じゃないと思ってきた。
だが奴等は老人のささやかな欲望と不安につけ込み金を奪うだけじゃない。
被害者の生活も家庭も壊していく。
この事件、仕掛け人を捕まえなければ意味がない。
被害者が加害者でもあるマルチ商法の捜査は困難を極めた。
そして、事件の背後にNYの中国系マフィアの存在が浮かび上がる!

このシリーズも3作目となり、徐々に面白くなってきました。
相変わらず、地味というか、暗いイメージがつきまとう感じは受けますが、読後感は良かったです。
通勤読みすると、どうしても3日ほどはかかってしまいますが、自宅で読むよりはいいですね。
自宅読みすると、並行して何冊も読んでいることもあり、TVも点いているので、なかなか集中して読めないので。

現時点で6作目まで読み終わっていますが、このシリーズは購入してから読み始めるまでが結構かかります。
7作目も購入して既に数ヶ月が過ぎています...




nice!(51)  コメント(0) 
共通テーマ:

消える総生島 名探偵夢水清志郎事件ノート [はやみねかおる]

「名探偵夢水清志郎事件ノート」の第3弾、「消える総生島」。
1995年、講談社青い鳥文庫から新書版サイズで刊行され、2007年に文庫化されました。
文庫化までに12年もかかっています。
というか、この作品の場合、通常の新書から文庫化ということではなく、児童書として刊行されたものが文庫化されたといった感じですね。

万能財団が総力を挙げた映画ロケに招待された亜衣たち三姉妹。
呪われた事件は必ず起きると脅かして、名探偵清志郎も総生島行きのクルーザーに乗り込む。
撮影は快調。
だが鬼伝説の孤島に取り残された一同に忍びよる不気味な事件。
人も山も館も島までもが消えた!

軽いミステリー小説であるこのシリーズですが、今回のは意外に本格的な印象を受けました。
読みやすさは変わらず、251ページと1日で読破サイズ。
読後感は児童向けということもあって、良かったですね。

それにしても文庫化に時間がかかる作品です。
現時時点で8作が講談社文庫から刊行されています。
ここまでは刊行ペースが予測出来たのですが、ここで突然止まりました。
残り5作。
いったいいつ文庫化されるんでしょうか?
講談社も、シリーズものの文庫化をいったん始めたのなら最後まで責任もって文庫化を続けてほしいものですね。
私のように続きを期待して待っている読者もいるのだから。




nice!(38)  コメント(0) 
共通テーマ:

爆風警察 [樋口明雄]

ずいぶん前から気にはなっていた「爆風警察」。
2010年12月に朝日文庫から文庫版が刊行されていたのですが、購入したのはつい最近です。
作家は樋口明雄先生。
作品は冒険小説、SF小説からライトノベルまで様々な作品を書いています。

過激派「アジアの曙」の手で、都内を走るバス1800台のうち4台に爆弾が仕掛けられた!
腕は立つが「少々ワケあり」の人員が集まる警視庁の掃き溜まり部署、通称「特捜」の5人は、見えざる敵の魔手から東京を守りきれるのか。

警察アクション小説となっている通り、派手なアクションが出てきます。
相手も過激派との戦い1本で、ストーリーは1つの出来事をベースに進んでいきます。
そこそこ面白かったのですが、前置きが結構長いですね。
裏表紙に紹介されていたバス絡みの話は最後で、少し駆け足になっていた気がします。
ただ思っていたよりも面白かったです。

この作品は結構古い作品で、1999年に一度朝日ソノラマ文庫で刊行されています。
ほぼ同じ時期に第2作目も刊行されているので、近々第2作目の新装版も刊行されるんじゃないかと期待しています。




nice!(61)  コメント(0) 
共通テーマ:

万能鑑定士Qの事件簿Ⅴ [松岡圭祐]

主人公・凜田莉子の「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズ第5作です。
この作品は2010年8月に刊行されました。
前作から2ヵ月後に刊行され、この作品から以降、2ヶ月毎に刊行されていくペースになりました。

お盆休みにパリ旅行を計画した凜田莉子を波照間島の両親が突然訪ねてきた。
そして、天然キャラで劣等生だった教え子を心配した高校時代の恩師・喜屋武先生が旅に同行。
さらにフランスで2人を出迎えたのは、かつて莉子がデートした同級生の楚辺だった。
一流レストランに勤める彼は2人を招待するが、そこでは不可解な事件が起きていた。
莉子は友のためにパリを駆け、真相を追う!

今回は初の海外、フランスのパリでの出来事でした。
大学時代に外国語学部でフランス語を専攻していたこともあり、フランスと聞くとかなり身近に感じてしまいます。
私の場合は、フランスといっても、学生時代に旅行でリヨン、パリとパリ周辺を訪れたことがあるだけですが...

この「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズはどれもだいたい同じくらいの長さの作品です。
ちなみに第5作は281ページ。
巻末には解説も全くなく、次回作品の予告だけが掲載されています。
このくらいのサイズであれば、通勤電車の往復とちょっと、つまり1日で読めてしまいますね。
非常に読みやすいというのもありますが、内容も面白いでのかなりのハイペースで読めます。

この作品は購入してすぐに読んだので、次回作までの2ヶ月がかなり待ち遠しかったですね。
その後も2ヶ月に1冊のペースで刊行されています。
しかも文庫書下ろしということで、作品の刊行=即文庫で刊行、というのも非常に嬉しいです。




nice!(44)  コメント(0) 
共通テーマ:

邂逅 警視庁失踪課・高城賢吾 [堂場瞬一]

堂場瞬一先生の「警視庁失踪課・高城賢吾」シリーズの第3弾。
2009年8月に刊行されました。
相変わらずの分厚さで505ページの長編です。

大学理事長が失踪したと捜索願が出された。
しかし捜査を始めると母親の態度は一変、非協力的に。
大学関係者も言を左右し、状況は遅々として掴めない。
一方、女性の遺体が仙台で見つかり、法月の担当していた大学職員の失踪者だと判明した。
胸に爆弾を抱えながら、自分を苛めるように捜査するほう月を気遣う高城だが...

この作品もTVドラマの役者を想像しながら読みました。

高城賢吾:沢村一樹
明神愛美:森カンナ
法月大智:小日向文世

この3人しか当てはめられないんですが...
でも、この3人を当てはめるだけで、ずいぶんとストーリーが面白く感じますね。
自分の頭の中で想像したキャラクターだとイメージが定着するまでに時間がかかりますし。

サイズは分厚いですが、失踪人を捜索するという大前提の中でストーリーが展開していくので読みやすいです。
通勤読みなので読み終わるまでには3日ほどかかってしまいますが、サクサクと読めました。
私は「刑事・鳴沢了」シリーズよりもこちらのシリーズのほうが好きですね。
今後も続けていってほしいシリーズです。




nice!(32)  コメント(0) 
共通テーマ:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。