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プリンセス・トヨトミ [万城目学]

映画の予告編と本屋さんに山積みになっていてきになったので購入した「プリンセス・トヨトミ」。
万城目学先生の作品です。
映画化された「鴨川ホルモー」、TVドラマ化された「鹿男あをによし」の原作を書いた人です。

五月末日の木曜日、午後四時のことである。
大阪が全停止した。
四百年の長きにわたる歴史の封印を解いたのは、東京から来た会計検査院の調査官三人と大阪下町育ちの少年少女だった。

533ページもあって、ちょっと読みにくそうな感じがありましたが、意外にもサクサクと読めました。
終盤まで特に何か盛り上がるということもなかったのですが、「大阪全停止」という良く分からない言葉に惹かれて読み進めていきました。
タイトルと表紙のイラストからも分かるように、あの「トヨトミ」と大阪城ですね。
これらがどういう結末に結びついていくのかは読んでのお楽しみですね。

映画は5月28日に公開されます。
私は映画館は行かない派なので、見るとしてもDVDレンタルまで待つつもりです。
主人公の会計検査院の3人、ちょっと原作とはイメージが違いますね。
堤真一はまあ良しとして、綾瀬はるかと岡田将生は違うかな~。

続編があるようなストーリーではないと思いますが、結構読みやすかったので、他の作品も読んでみたいと思いました。




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泥棒に追い風 [赤川次郎]

「泥棒」シリーズ。
1985年に第1弾「泥棒よ大志を抱け」が刊行されて以来シリーズ化され、現在までに16作が刊行されています。

「泥棒」シリーズは警視庁捜査一課の刑事・真弓が主人公。
夫はなんと泥棒!
正反対の職業(?)の二人が夫婦生活を営み、次々と起こる事件に一緒に立ち向かいます。
この夫婦、かなり情熱的に夫婦生活を送っています。
普通ならあり得ない関係。
でも愛の力で強い絆を持っています。

刑事ものですが、ちょっとコミカルな感じの作品。
やはりこの作品も非常に読みやすく、最新刊「泥棒に追い風」もほぼ1日で読み終わりました。
前作からは8年ほどたって刊行された最新刊。
久しぶりに読みましたが、やっぱり面白かったです。

3月には最新作「泥棒桟敷の人々」が新書版で刊行されました。
文庫化までは約2年。
また忘れた頃に読む感じでしょうか。
この作品は過去にシリーズ全ての作品を持っていましたが、一度処分してしまい現在はこの最新刊しか持っていません。
また集めてみたいと思うですが...初期の作品は既に絶版になってるような気がします。




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警視庁幽霊係 [天野頌子]

近くの本屋さんで新書版を見て興味を持った「警視庁幽霊係」。
ライトノベル作家の天野頌子先生の作品です。
この作品がデビュー作のようです。

警視庁の特殊捜査室に所属する柏木警部補。
担当は...幽霊!?
実は幽霊が見えて、しかも会話することが出来るのです。
この特技(?)を活かして、目撃者がいなかったり、謎が多い殺人事件の現場で幽霊に事情聴取して事件を解決に導いていきます。
一応、他の警察小説のように殺人事件が起きて、捜査が始まり、最後には犯人が逮捕される、という流れはありますが、そこに被害者の幽霊への事情聴取という反則技が加わり、ちょっとコミカルな感じになっています。

ライトノベルはほとんど読まないのですが、警察小説という好きなジャンルだったので楽しく読むことが出来ました。
この作品はシリーズ化されていて、現在で文庫版で2冊、新書版で4冊が刊行されています。
もちろん私は文庫化されるのを待ってるわけですが、もう1冊読んでいない文庫版があるので、そのうちに読んでみたいと思っています。
あまり重々しくなくて結構気に入りました。




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あわせ鏡に飛び込んで [井上夢人]

帯の「クチコミ重版!ヒヤリとする恐怖と快感が、ジワジワ日本を席巻中!」という言葉に惹かれて購入した「あわせ鏡に飛び込んで」。
井上夢人先生の作品です。
デビューは1982年。徳山諄一先生とコンビを組んで「岡嶋二人」というペンネームでした。
1989年にはコンビを解消、それ以降「井上夢人」名で作品を書いています。

「あわせ鏡に飛び込んで」は、幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成された「書かれなかった手紙」など、10篇が収録された短編集です。
短編集ということもあり、読みやすく、ちょっとぞっとしたりする日常の怖さのようなものを感じました。
読後感は...微妙でしたが。

彼の作品で読んだことがあるのは今のところこの1作のみです。
ネット書店で検索して、内容情報などを読んでいると他にも面白そうな作品はいろいろあります。
候補にはずっと入っているのですが、シリーズではなく、どれが良いかと悩んでいるので、ちょっと後回しになっていたりします。
そのうち他の作品を読んでみたいとは思っているんですけどね。




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クラシックシリーズ 千里眼の瞳 [松岡圭祐]

千里眼クラシックシリーズの第5弾「千里眼の瞳」。
前作を上回る648ページに及ぶ大作です。

トンネル崩落事故に端を発した事件を生き抜いた岬美由紀の前に再び友里佐知子らが現れる。
その対決を決着させた後、世界規模の組織でこれまでにも関わりを持ってきた組織、メフィスト・コンサルティングが最も危険な存在として美由紀をマークするようになった。
自衛隊時代の北朝鮮との戦闘と拉致事件に、メフィスト・コンサルティングと北朝鮮の組織が複雑に絡み合う...

この作品の元にあたる旧シリーズが書かれた頃は9.11アメリカ同時多発テロ発生直後。
この出来事が著者の執筆にも多大な影響を与えたようです。
改稿されたクラシックシリーズ「千里眼の瞳」ではストーリーから9.11が排除され、9.11は岬美由紀が防衛大に在学していた時に発生した事件として取り扱われています。
この作品の解説では、著者がこの9.11を描いた旧シリーズとそれ以前を書き改めたい一心で、旧シリーズを全面改稿して、クラシックシリーズとして刊行したのではないかと語っています。

旧シリーズは単行本で刊行された「千里眼の瞳」を「千里眼 メフィストの逆襲」「千里眼 岬美由紀」という2冊に分けて刊行されています。
旧シリーズを読んだ時はストーリーそのものに注意が引かれていたので、9.11が題材になっているとか、そのあたりのことはあまり気にせずに読んでいました。
いずれもう一度、新シリーズ、クラシックシリーズ、旧シリーズを全て読み直すつもりでいるので、このあたりの背景や事情にも目を配りながら読んでみたいと思っています。




MefistoNoGyakusyu.jpg MisakiMiyuki.jpg

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